こんにちは、moto_instructorです。
前回の記事「高卒自衛官が1000万円貯めるまでの具体的な戦略」では、つみたてNISAを活用した資産形成について触れました。
今回は実際に「どうやって始めるのか?」「どの銘柄を選べばいいのか?」を、自分自身の体験も交えながら具体的に解説します。
正直に言うと、自分も最初は「投資なんて難しそう…」「損したらどうしよう」と思っていました。でも実際に始めてみると、思っていたより簡単でした。
現在投資を開始して八年ほど経過しましたが、コロナショック、トランプショックでの株価の下落を受けても運用益を確保することができています。
自分は投資を始めた時はNISA口座は作っておらず、結婚してからは妻と一緒に口座を作ったので(割と最近)実際には非課税枠をそこまで活用できている方では無いのですが、投資を始める時に教えてくれる人がいたらなぁと思いながらこの記事を書いています。
現役自衛官の皆さんも、転職を考えている方も、まずは行動してみることが大切です。
新NISAとは?【3分で理解】
2024年から始まった新制度
2024年1月から従来のつみたてNISAが大幅に改良されて「新NISA」になりました。
新NISA制度のポイント
- つみたて投資枠:年間120万円(従来の3倍)
- 成長投資枠:年間240万円(つみたて投資枠と同じ商品も購入可能)
- 非課税期間:無期限(従来の20年制限が撤廃)
- 生涯投資枠:1,800万円まで
自衛官にとってのメリット
- 積立可能額が3倍に増加(年間40万→120万円)
- 安定収入:毎月決まった額を積立できる
- 長期勤務:生涯投資枠をフル活用可能
- 営内者:生活費が安いため投資資金を確保しやすい
- 転職時:退職後も引き続き非課税投資が継続できる
つみたて投資枠 vs 成長投資枠
つみたて投資枠(年120万円)
→ 金融庁認定の投資信託のみ
→ 初心者におすすめ、この記事で解説するのはこちら
成長投資枠(年240万円)
→ より幅広い投資信託が対象
→ つみたて投資枠と同じ使い方も可能
どちらを使えばいい? 初心者は「つみたて投資枠」から始めることをおすすめします。金融庁が厳選した商品のみなので安心です。
新NISA開始までの完全ガイド
STEP1:証券会社を選ぶ
おすすめ証券会社ベスト3
1位:楽天証券
- メリット:楽天ポイントが貯まる・使える、画面が見やすい
- 楽天市場でのお買い物でポイント還元率UP
- 最低積立額:100円から
2位:SBI証券
- メリット:取扱商品数が最多、手数料最安クラス
- 三井住友カードでの積立でポイント還元
- 最低積立額:100円から
3位:マネックス証券
- メリット:マネックスカードで1.1%ポイント還元
- クレカ還元率が最高水準
- 最低積立額:100円から
自分の選択:楽天証券 理由:画面が見やすく、楽天経済圏を既に使っていたから
STEP2:口座開設の手順
必要なもの
- 身分証明書(運転免許証、マイナンバーカードなど)
- マイナンバー確認書類
- 銀行口座
開設の流れ(楽天証券の場合)
- 楽天証券公式サイトから「口座開設」をクリック
- 個人情報を入力
- 「特定口座(源泉徴収あり)」を選択
- 「新NISA」を選択
- 本人確認書類をアップロード
- 約1週間でログイン情報が郵送で届く
自衛官の注意点
- 勤務先記入欄:正直に「自衛隊」と記入(問題なし)
- 住所:営内者は部隊住所でOK(郵便物を仕分けする人が困るので所属部隊も書くこと)
- 副業規定:新NISAは投資であり副業には該当しません
STEP3:銘柄を選ぶ
初心者におすすめの鉄板銘柄3選
銘柄名 | 基準価額(概算) | 信託報酬 | 投資対象 |
楽天・プラス・オールカントリー | 約15,000円 | 0.0561% | 全世界株式 |
eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー) | 約29,000円 | 0.05775% | 全世界株式 |
eMAXIS Slim 米国株式(S&P500) | 約34,000円 | 0.09372% | 米国株式 |
※基準価額は2025年8月時点の概算値
各銘柄の詳細リンク
1. 楽天・プラス・オールカントリー株式インデックス・ファンド
- 通称:楽天オルカン
- 特徴:世界中の株式に分散投資、最低コスト
- 信託報酬:0.0561%(業界最安水準)
- 私の評価:★★★★★
2. eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)
- 通称:eMAXISオルカン
- 特徴:世界中の株式に分散投資、実績豊富
- 信託報酬:0.05775%
- 私の評価:★★★★★
3. eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)
- 特徴:アメリカの主要500社に投資
- 信託報酬:0.09372%
- 私の評価:★★★★☆
自分の選択と理由 現在の積立:楽天オルカン 100% 理由:
- 最安の信託報酬(0.0561%)でコストを最小化
- 世界中に分散投資でリスク軽減
- 楽天証券との相性が良い
【重要】基準価額の誤解について
「基準価額が低い方が有利」は間違いです
よく「楽天オルカンは基準価額が約15,000円、eMAXISオルカンは約29,000円だから、楽天オルカンの方がたくさん買えて有利」という考えを見かけますが、これは投資でよくある誤解です。
実際の例で説明
10万円を投資した場合:
楽天オルカン(15,000円):10万円 ÷ 15,000円 = 6.67口
eMAXISオルカン(29,000円):10万円 ÷ 29,000円 = 3.45口
両方が10%上昇した場合:
楽天オルカン:15,000円 × 1.1 × 6.67口 = 110,000円
eMAXISオルカン:29,000円 × 1.1 × 3.45口 = 110,000円
→ 結果は全く同じ!
重要なのは基準価額の高低ではなく
- 信託報酬の低さ(楽天オルカンが0.0015%安い)
- 運用方針(どちらもほぼ同じ)
- 証券会社との相性
基準価額は「1口あたりの値段」に過ぎません。株でいえば「1株100円の株を1000株買う」のと「1株1000円の株を100株買う」のは投資金額が同じなら結果も同じということです。
STEP4:積立設定をする
前回記事の1000万円戦略を新NISAで実現
前回記事で解説した最速1000万円達成ロードマップを新NISA制度で実行しましょう。
基本設定(前回記事ベース)
- 元金:30万円(入隊一時金50万円のうち)
- 月額積立:3万円
- ボーナス積立:10万円(年2回、計20万円)
- 年間積立額:56万円(月36万円+ボーナス20万円)
- 想定年利:5%
自衛官候補生の場合(最速ルート)
18歳入隊→28歳(10年後)の資産内訳:
・投資資産:約750万円(元本590万円+運用益160万円)
・任期満了金:60万円×3回=180万円
・合計:930万円
29歳で1000万円達成!
一般曹候補生の場合
18歳入隊→30歳(12年後):
・投資資産:約920万円(元本710万円+運用益210万円)
・任期満了金:なし
・その他貯蓄:80万円程度
30歳で1000万円達成!
支出例(営内者・手取り16-18万円想定)
- 食費・生活費:ほぼ0円(営内なので格安)
- 通信費:0.5万円
- 娯楽費:3.5万円
- 貯金:3万円
- 投資(新NISA):3万円 ← これが重要
- 残り:8万円
新NISA制度での優位性
- 年間120万円まで非課税(従来の3倍)
- 運用益160-210万円が全て非課税
- 通常なら約32-43万円の税金 → 新NISAなら0円
積立日の設定
- 月次積立:給料日の翌日(25日など)
- ボーナス積立:ボーナス支給日の翌営業日
- 理由:先取り貯蓄の考え方で確実に投資
よくある質問・不安への回答
Q1. 本当に損しないの? A. 短期的には値動きがありますが、20年以上の長期投資では歴史的にマイナスになったことはありません(S&P500の場合)。ただし、投資なので元本保証はありません。
Q2. 途中で自衛隊を辞めても大丈夫? A. 全く問題ありません。転職後も積立継続できますし、一時的に積立を止めることも可能です。
Q3. いつでもお金は引き出せる? A. はい、いつでも売却して現金化できます。ただし、長期保有するほど複利効果が大きくなります。
Q4. 自衛隊の規則に違反しない? A. 新NISAは投資であり副業ではありません。全く問題ありません。
Q5. どのくらいで1000万円になる? A. 月3万円積立、年利5%想定で約22年後に1000万円到達。任期満了金などを併用すれば前回記事の通り10年程度で達成可能です。
Q6. 楽天オルカンとeMAXISオルカン、どちらがいい? A. 両方ともほぼ同じ投資対象ですが、楽天オルカンの方が信託報酬が0.0015%安いため、長期投資では有利です。ただし、どちらを選んでも大きな差はありません。
実際に始めてみた感想
良かった点
- 思っていたより簡単だった
- 自動積立なので手間がかからない
- 資産が増えていくのを見るのが楽しい
- 楽天ポイントも貯まって一石二鳥
注意が必要だった点
- 最初の数ヶ月は値動きが気になった
- 暴落時は一時的に不安になった
- 長期目線を保つことの重要性を実感
現在の運用状況 開始から○ヶ月、投資元本○万円に対して評価額○万円(+○万円) ※実際の数値は次回更新時に公開予定
まとめ:今日から行動しよう
新NISA開始の手順
- 証券会社を選ぶ(楽天証券がおすすめ)
- 口座開設(約1週間)
- 銘柄を選ぶ(楽天オルカンが最安コスト)
- 積立設定(月3万円が理想)
重要なポイント
- 完璧を求めすぎず、まず始めることが大切
- 基準価額の高低は関係ない、重要なのは信託報酬
- 長期投資では時間が最大の武器
- 自衛隊という安定した職業は投資に最適
前回記事で1000万円達成の道筋をお見せしましたが、それを実現するための第一歩が新NISAです。
「いつか始めよう」ではなく「今すぐ始める」ことで、未来の自分がきっと感謝してくれるはずです。
行動計画
- 今週:証券会社を決めて口座開設申し込み
- 来週:届いた書類で初期設定
- 再来週:初回投資実行
自分も転職準備中で将来への不安がありますが、資産形成をしていることで精神的な余裕が生まれています。
皆さんも一緒に資産形成を頑張りましょう!
次回は「元指導官が教える!自衛隊で活躍するために必要な基本スキル」を予定しています。現役の皆さんにも、これから自衛隊を目指す方にも役立つ情報をお届けしますのでお楽しみに!
参考リンク
- 楽天証券:https://www.rakuten-sec.co.jp/
- SBI証券:https://www.sbisec.co.jp/
- マネックス証券:https://www.monex.co.jp/
- 新NISA制度について(金融庁):https://www.fsa.go.jp/policy/nisa2/
※投資は自己責任で行ってください。本記事は情報提供を目的としており、投資勧誘ではありません。