こんにちは、moto_instructorです。
前回の記事「高卒自衛官が1000万円貯めるまでの具体的な戦略」では、理想的な資産形成について解説しました。
でも正直に言います。
私自身、数々の失敗をしてきました。特に20代の頃は「なんでこんなことしたんだ…」と後悔することばかり。
今回は、私の恥ずかしい失敗談と、20年間で見てきた多くの隊員の失敗例をもとに、自衛隊員が絶対に避けるべきお金の失敗3つを紹介します。
これから自衛隊に入る方、現在の新隊員の皆さん、私と同じ失敗をしないでください。
失敗その1:高額車購入の罠【私の黒歴史】
私の失敗体験
23歳で自衛隊内で運転免許を取得。24歳になってすぐ、初めて車を購入することにしました。
選んだ車:アウディA4(中古) 購入価格:400万円
当時の私の考え:
- 「せっかく車買うならカッコいいやつ」
- 「車の相場とか知らん、適当で良くない?」
- 「営内だから最悪ひきこもれば大丈夫でしょ」
購入方法の実態
- 頭金:200万円
- ローン残金:200万円
- 月払い:4万円 × 36ヶ月 = 144万円
- ボーナス払い:約9万円 × 6回 = 56万円
そして最大の失敗…
部隊への申請時、通帳に50万円残った状態で記帳した後に全額お金を下ろしていました。
つまり、通帳は50万円残っているように見せかけて、実際の手持ちは0円だったということです。
月4万円の返済とボーナス時の9万円が、若い自分にはかなりキツかった。何より、緊急時の備えが一切ない状態になってしまいました。
この失敗から学んだこと
結局、自分は車に全く興味がなかったんです。
高級車を買ったのに満足感は全くなく、ただお金だけが消えていく状況でした。これが一番の問題でした。
車好きの人が車にお金を使うのは全然構わないと思います。その分、他の部分で節約すればいいだけですから。
でも私のように「なんとなく」「見栄で」車を選んでしまうと、お金だけ失って何も得るものがありません。
若い隊員が車で失敗する3つのパターン
- 相場を調べずに購入してしまう
- 車の知識がないまま店員の言いなり
- 「営内だから維持費は大丈夫」という甘い考え
- 本当に必要な機能を考えずに購入
- 貯金を全額使ってしまう
- 緊急時の備えがゼロになる
- 投資資金がなくなる
- 精神的な余裕がなくなる
- ローン返済で可処分所得が激減
- 月4万円+ボーナス払いは若い人には結構キツい
- 他のことにお金を回せなくなる
- 資産形成が大幅に遅れる
失敗その2:ギャンブルの深刻すぎる現実
営内者がハマりやすい理由
環境的要因
- 娯楽が限られている
- 現金が手元に残りやすい
- ストレス発散の方法が少ない
- 同僚に誘われる機会が多い
実際に見てきた失敗例
Aさんの場合(20代後半・営内者)
- パチンコにハマり月10-15万円使用
- 給料日前は常に金欠
- 同期が投資を始めても参加できず
- 5年間で約500万円以上を浪費
このような例を何度も見てきました。特に営内者の場合、手元にお金が残りやすい分、ギャンブルに使う金額も大きくなりがちです。
ギャンブルの本当の怖さ
数字で見るギャンブルの現実
- パチンコ店の粗利率:約15-17%(日本遊技関連事業協会の業界レポートより)
- つまり100万円使ったら85-83万円しか戻らない計算
- 「たまたま勝った」は錯覚、長期的には必ず負ける仕組み
5年間の比較
ギャンブル:月10万×60ヶ月 = 600万円消失
投資:月10万×60ヶ月 = 約700万円(年利5%想定)
差額:約1,300万円
対策:健全な娯楽の提案
営内でできる娯楽
- 読書・勉強(資格取得)
- 筋トレ・ランニング
- 映画・動画配信サービス
- 楽器練習(許可されている場合)
- ゲーム(適度に)
外出先での娯楽
- 温泉・銭湯
- 映画館
- スポーツ観戦
- 同期との食事会(予算を決めて)
- ショッピング(計画的に)
失敗その3:勉強不足による機会損失
同期で差がつく本当の理由
20年間多くの隊員を見てきて分かったことがあります。
同期入隊でも5年後には大きく差がつく要因
- 投資知識の有無
- 知ってる人:着実に資産形成
- 知らない人:貯金のみで機会損失
- 資格取得への意識
- 積極的な人:昇進・転職で有利
- 消極的な人:選択肢が狭まる
- 情報収集の習慣
- アンテナ高い人:常に成長
- 受け身の人:現状維持のまま
でも個人の努力だけでは限界がある
重要なポイント:協力して解決する
私が20年間の自衛隊生活で実践していた方法:
知識共有の文化
- 得意分野を教え合う
- 定期的な情報交換
- 資格取得の情報共有
- 投資の勉強グループ形成
実際の効果
- 全員のスキルレベル向上
- 部隊の雰囲気改善
- 相互サポート体制構築
推奨する協力方法
同期・同僚との連携
- 得意分野の情報交換
- 資格取得の励まし合い
- 投資の勉強グループ形成
- 失敗例の共有(私のように)
先輩との関係構築
- 積極的な質問・相談
- 経験談を聞く機会を作る
- メンターとしての関係構築
まとめ:失敗から学ぶ3つの教訓
1. 自分が本当に欲しいものかを考える
- 車好きの人が車にお金を使うのは素晴らしいこと
- でも「なんとなく」での高額購入は危険
- 緊急資金は必ず残しておく
2. ギャンブルは娯楽ではなく浪費
- 数学的に必ず負ける仕組み
- 健全な娯楽への転換
- 同じお金なら投資に回す
3. 知識不足は仲間で補う
- 個人の努力 + 協力体制
- 情報交換の文化作り
- 全員で成長する意識
最後に:失敗は恥ずかしいことじゃない
私の400万円の車の話、今思い出しても恥ずかしいです。でもこの失敗があったからこそ、お金について真剣に考えるようになりました。
大切なのは:
- 失敗から学ぶこと
- 同じ失敗を繰り返さないこと
- 経験を後輩に伝えること
これから自衛隊に入る方、現在の若い隊員の皆さんには、私のような失敗をしてほしくありません。
でも万が一失敗しても、そこから立ち直ることは十分可能です。
現役の皆さんにも、転職を考えている方にも役立つ情報をお届けします。
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